UターンやIターン等で、地方で保育士の就職する方も多いと思います。

保育士はどの地域でも不足していますから、地方で保育士をしてみたいと考える方も多いのではないでしょうか?

そこで気になることの一つに、「地方の保育士の給料は都心に比べてどうなの?」って気になりますよね。

「地方の保育士は、給料も低くて生活できなさそう」というイメージもあるかもしれません。

では実際にはどうなのか。

この記事ではそんな地方で保育士をする方向けに地方の保育士の給料事情や全国でどの都道府県が給料が良いのか?などを解説しております。

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そもそも保育士の給料は安い?他の業種と比較

保育士不足が言われる中、保育士の待遇の悪さっていつも報道されていますよね。

「保育士=給料が低い」

というイメージも世間では定着しているようです。

でもそもそも、保育士の給料は他と比べて本当に低いのかどうかってわかりませんよね?

そこでまずは全国的な傾向をまとめてみました。

全産業平均より約7万5千安い保育士給料

厚生労働省発表の「平成29年度 賃金構造基本統計調査」によれば、平成29年度の全国の保育士の平均給与額は、月額22.9万円

全産業の平均給与額は30.4万円なので、それよりも7万5千円ほど安いことになります。

ちなみに、女性のみの全産業平均給与額は24.4万円です。

保育士が女性の職場であることを考えると、それほど安いというわけではなさそうです。

保育士の職務が他の職業に比べてハードなため、世間的に「安い」という印象になっていて、給与が労働条件に見合わないと思われているのかもしれません

公立(公務員保育士)と私立の給料の違い

上記の、保育士の平均給与額は、公務員である公立保育園の保育士の給料は含まれていません。

民間の保育士のみの給料です。

公立保育園の保育士は、公務員保育士といわれています。

公務員保育士は、民間(私立)の保育士よりも給料が高額なことが多いです。

更に公務員であることで、歳を重ねるごとに順調に昇給していき、ベテランであるほど多くの給料がもらえます。

これは他の公務員と同じです。

一例としては、東京都千代田区の公務員保育士の給与は月額35.7万円でした。(平成28年度実績)

年収としては、571.4万円になります。

民間の保育士の平均年収が323.3万円ですから大きく差があるのがわかると思います。

実際に給料が高額ですから、公務員保育士に魅力を感じてきた方も多いのでは?

ただ、もし公務員保育士を目指したいと考えるなら、とても狭き門だということを知っておきましょう

公務員保育士が難しい理由

まず第一に、自治体は正規職員を減らす方向にあります。

保育園の民営化も進んでいますから、なかなかなることは難しいのが現状です。

また、公務員保育士の情報は求人サイトなどにも掲載されることはほとんどありません

公務員保育士の求人を探すなら、自治体のサイトをこまめに見たりしましょう。

直接問い合わせてみることもおすすめです。

それでも保育士給料は増えている!給与改善の現状

ほんの数年前までは、保育士と全産業平均給与の間には、もっと大きな差がありました。

国を挙げての施策で、保育士の給与は年々上がってきています。

あなたも実感しているところがあるのではないでしょうか?

では実際にはどのような施策を国で行っているのか。

具体的には、以下のような政府の施策が行われています。

保育士給与2%引き上げ(2017年4月~)

ご存知かと思いますが、保育士の給与は2%(月額約6,000円)引き上げられています。

これは保育園などに勤める全ての職員が対象です。

新設役職で、最大4万円のプラス(2017年4月~)

主任保育士昇格前に離職してしまう保育士をつなぎとめるための施策です。新たな役職が追加されました。

その主な処遇改善は以下のようになっています。給料の月額に加算されます。

  • 職務分野別リーダー・・・月額5,000円の処遇改善
  • 副主任保育士と専門リーダー・・・月額4万円の処遇改善

条件はありますが、新設した役職に就くことで、確実に給料が上がる仕組みができたということです。

上記のような施策は実施済みですが、今後も、保育士の給料は全体的に上がっていく可能性があります。

将来的に、消費税10%増税の際にはその財源を利用して、更なる保育士の処遇改善が検討されているからです。

もし、今給料が安くて辞めたくてもできれば主任保育士になれるくらいの職務履歴は経験しておいたほうがいいでしょう。

保育士の給料には地方格差がある?都道府県別の給料

処遇改善の名のもと、保育士の給料が全体的に上がっていっていることは明らかです。

では、地方によっては格差はあるのでしょうか。

結論から言うと、保育士の給料に地方格差はあります

その実態について、以下にまとめました。

都道府県別の保育士平均年収ランキング(2,018年)

厚生労働省発表の「平成29年度 賃金構造基本統計調査」をもとに、「都道府県別の保育士平均年収ランキング」を作成しました。

  • 1位 京都 401.1万円
  • 2位 東京 394.3万円
  • 3位 愛知 372.8万円
  • 4位 岡山 363.7万円
  • 5位 滋賀 359万円
  • 6位 神奈川 358.5万円
  • 7位 山口 355.6万円
  • 8位 大阪 353.7万円
  • 9位 福岡 352.4万円
  • 10位 兵庫 346.6万円
  • 11位 宮崎 344.8万円
  • 12位 群馬 341.3万円
  • 13位 福井 339.7万円
  • 14位 静岡 339.7万円
  • 15位 熊本 338.3万円
  • 16位 岩手 338.3万円
  • 17位 長野 337.7万円
  • 18位 山梨 337.3万円
  • 19位 高知 332.3万円
  • 20位 栃木 330.9万円
  • 21位 新潟 329.9万円
  • 22位 埼玉 328万円
  • 23位 富山 327.9万円
  • 24位 香川 327.6万円
  • 25位 千葉 327.4万円
  • 26位 徳島 322.3万円
  • 26位 和歌山 322.3万円
  • 28位 長崎 321.2万円
  • 29位 石川 320.5万円
  • 30位 秋田 320.4万円
  • 31位 広島 320万円
  • 32位 奈良 317.4万円
  • 33位 山形 316.8万円
  • 34位 岐阜 315.2万円
  • 35位 北海道 311.3万円
  • 36位 宮城 307.4万円
  • 37位 佐賀 307.2万円
  • 38位 三重 303.6万円
  • 39位 福島 298.4万円
  • 40位 茨城 297.6万円
  • 41位 鳥取 295.9万円
  • 42位 大分 295.4万円
  • 43位 青森 294.9万円
  • 44位 鹿児島 290.1万円
  • 45位 沖縄 288.7万円
  • 46位 愛媛 284.1万円
  • 47位 島根 279.7万円

※厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査より、「保育士(保母・保父)(女)」の「きまって支給する現金給与額(×12カ月)」に「年間賞与額」を合計して算出。

給料が高い都道府県ベスト5

  • 1位 京都 401.1万円
  • 2位 東京 394.3万円
  • 3位 愛知 372.8万円
  • 4位 岡山 363.7万円
  • 5位 滋賀 359万円

保育士の給料の金額では、京都府が1位になっています。

毎年1位になるのが京都府ですが、ほかの都道府県と何が違うのでしょう。

例えば、京都市では、経験年数に応じて昇給する独自の賃金モデルを導入しています

保育士の人件費に上乗せすることで、全国平均1.4倍の給料になっています。

また、東京都など待機児童問題の改善が急務の自治体では、保育士の給料が高い傾向にあります。

東京都では給与補助を実施していて、平成29年度からは、保育士の給料に平均約4万4,000円が上乗せになっています。

保育士の家賃を補助する住宅支援制度にも力を入れています。

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給料が低い都道府県ワースト5

  • 1位 島根 279.7万円
  • 2位 愛媛 284.1万円
  • 3位 沖縄 288.7万円
  • 4位 鹿児島 290.1万円
  • 5位 青森 294.9万円

給料が低い都道府県は上記のようになっています。毎年常に固定化しているわけではなく、年ごとに多少の変動はあります。

ただ、そもそも最低賃金も低く、保育士だけではなく、全産業でも給料が高くない地域です。

1位の京都府と、最下位の島根県の年収の差は約120万円です。

月額で言えば10万も変わってくるので相当な開きですよね。

給料で地方格差が生まれる理由

保育士の給料だけが、地域によって異なっているわけではありません。

全産業の給料に地域格差があります。

例えば、平成29年の最低賃金を見てみると、東京が断トツに高く、沖縄が最下位になります。

一般的に、都市部の給料は高く地方は低いのが現状です。

なぜ、このような給料の地方格差が生まれるのか。

実際には給料の地域格差が生じる要因は、一つには特定できないと言われています。

  • 人口の問題
  • インフラ整備状況
  • 教育水準

など数多くが複雑に絡み合っているからのようです。

ただ、はっきりしているのは、同じ働きをしていても、都市と地方では給料が変わってきてしまうという現実は覚えておきましょう。

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給料や生活費ベースで保育士をするなら都市部と地方どっちが良い?

給料の面だけを考えると、都市部の方が給料が多いのは間違いありません。

ただ気を付けたいのは、支給額だけではどちらが得と言い切れない要素があるのです。

都市と地方の生活費の差

地方の方が「生活費が安い」と言われています。

実際に総務省の「家計調査年報(平成29年)」などを見てみても、生活費は地方の方が安いようです。

地方では、主に家賃が下がることと、遊ぶところが少ないためか遊興費が下がる傾向にあります。

都市階級別の2人以上の世帯の消費支出は、もっとも高い大都市が約30.0万円なのに対し、もっとも低い小都市B・町村(人口5万未満の市)は約26.4万円になっています。

その差は、月額で約3.6万円です。

年間で言えば約43万円なので長期的に考えると明らかに地方の方が消費を抑えることは可能です。

ただ、車が必要なことが多く、ガソリン代や維持費がかかったり、新たな出費も生まれるのも事実。

月額で約3.6万円程度の差であれば、給料が低い地方はその分相殺されてあまり変わらないという意見もあるので、生活費でどちらが良いという判断は難しいでしょう。

都市部の保育士には家賃補助がある

都市であっても地方であっても、住居は必要になってきます。

家賃は生活費の中でも最大の項目です。

ご存知のように、最近では家賃に対する補助が保育士はとても手厚くなっています。

保育士の処遇改善が進む中で、以下のような住宅支援制度が充実してきています。

借り上げ社宅制度

会社がアパートやマンションなどと契約して、そこに保育士が居住できる制度です。

  • メリット:本人負担額(月額1~3万円が多い)はあるが、格安で入居できる。
  • デメリット:物件が選べない。実務経験年数などに制限がある。

住宅手当

月の給与に、住宅手当として加算されます。

  • メリット:物件を自分で選べる。
  • デメリット:条件が単身者であることが多い。

待機児童問題が深刻な都市部では、自治体が特に保育士の住宅支援制度を積極的に推し進めています。

つまり都市部で保育士をしていると家賃がほとんどかからない場合があるということです。

都市部は家賃が高いですから、一人暮らしの方などは特にありがたいですね。

ただし、住宅支援制度には「実務経験5年以下」などの条件がいろいろとあるようです。

詳しくは各自治体のホームページなどを確認してみてください。

まとめると

  • 地方の保育士⇒生活費はあまりかからないが住宅支援制度はそこまで充実していない
  • 都市部の保育士⇒生活費はちょっとかかるが住宅支援制度などが充実している

このようになるので、生活費や給料面だけでは正直どちらが優れているとは言えないのが答えです。

地方で保育士をする場合の注意点

都市部と地方の給料の違いなどを今まで見てきました。

都市部、地方そのどちらにもメリット、デメリットがあります。

給料などはあくまで数値です。

都市部にも地方にも、数字で測れない魅力があり、それは個人的な好みにより異なります。

最終的には、家族との距離などの条件や、あなたの嗜好が優先されるでしょう

もしあなたが地方で保育士をすることを選んだのなら、注意したいことがいくつかあります。

都市部の求人と地方の求人

都市部での求人数、特に東京都の保育士求人はとても多いです。

これは地方とは圧倒的に違うポイントです。

例えば東京都は、認可保育園は平成23年に1,800園でしたが、平成28年には2,342園に増加しています。

東京都では、新たに増える園の求人も多く、保育士転職も比較的容易になっています。

保育園を運営する企業では、上京してくる保育士たちの獲得に躍起になっているぐらいです。

借り上げ社宅引っ越し準備金などの効果もあり、地方から都市部への保育士の流れが生まれています。

そうした中で、地方に目を向けると、少子化が進む中で、保育園が新設されることは多くはないでしょう。

そして、地方の保育園の特徴として、都市部に多い大手企業による保育園でなく社会福祉法人等の運営する保育園が多いです。

どちらかといえば、昔ながらの保育を実践している保育園です。

まとめると、以下になります。

  • 地方では保育士の求人は少ない。
  • 募集している園も、地元に古くからある社会福祉法人等が運営の保育園が多い。

地方で保育士をするメリット、デメリット

地方で保育士をする際に考えられるメリット、デメリットについてまとめてみました。

メリットは以下です。

  • 家庭的な園が多いため、職場では家族的な付き合いができる
  • ベテラン保育士が多いので、学ぶ機会が多い。
  • 敷地が広く、ゆったりしている。
  • 園児の親も通ったことがあるなど、地域に根付いている。

デメリットは以下です。

  • 人間関係が濃いため、息苦しく感じることがある。
  • 人間関係が固定化している。
  • 求人が少なく、転職がしにくい。
  • 地域のネットワークが強固で、うわさがすぐに伝わりやすい。

一般に、地方で働くということは、人間関係を大事にしたい方にはおすすめです。

保育士というコミュニケーションの多い職業は、その地方にどっぷりつかりたい方にはメリットが多くあると思います。

ただ、そうした関係を望んでいない方にとっては、地方の濃い人間関係は苦痛になっていくかもしれません。

転職サイトを上手に活用する

地方はそもそもが求人が少なく待遇などが悪いのが現状です。

しかし、保育士の方に特化した保育士転職サービスを活用することでハローワークなどにない待遇の良い保育園を見つけることも可能です。

地方だとハローワークというイメージが強いですが、転職サイトでは専門のアドバイザーいて自分にあった保育園などを探してくれますよ。

保育士の転職サイトもたくさんありますが、地方で探すなら保育エイドが人間関係が良い職場などを紹介してくれることで今人気です。

私も実際に転職サイトをいくつか利用しましたが、給料も上がり以前の職場よりも待遇がよく保育がやりやすい職場につくことができました!

登録などは一切掛からずすべて無料で利用できるので、給料などで悩んでいる地方の方は登録して相談してみてください。

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まとめ:自分にはどちらがあっているか確認しよう

「地方で保育士をしたい」と考えている方にとって、今はいいタイミングかもしれません。

都市部で保育士が不足して、保育士の都市流入が進んでいます。

地方では、新しい働き手が来てくれることは、きっとうれしいはずです。

都市部に比べて、地方の保育士は給料は低いかもしれませんが、代わりに地方ならではの人間関係や、自然環境が揃っています。

末永く働いて、地域の子どもたちの名物のような保育士になることもできるかもしれません。

給料だけで決めるのももちろんいいですが、仕事は給料だけではありません。

それをまずは考えてみてください。